成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許/実用新案(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2026年8月のものは738件(うち実用新案9件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます。DX事例集・eビジネスのページの中にも特許事例を載せています)。

株式会社大林組 設計支援システム、設計支援方法及び設計支援プログラム(特許7903309)

 2026年8月12日発行。
 仮想空間を利用して、新規設計提案についての関係者の合意形成を促す仕組み。新規性喪失の例外の表示があり、大林組技術陣による誌上構想「大林組プロジェクト」におけるみんなでつくるまち『OWNTOWN(オウンタウン)構想』に関する発明のようです。この構想は、デジタルツインを基盤に、国や自治体ではなく、住む人の手によってみんなが快適に暮らせる環境を築き上げる、まったく新しいアプローチによる街づくりの試み。まちづくりや暮らしに必要な情報を使いやすくまとめた「建築プラットフォーム」を用意し、簡単に利用できるツール「建設アプリ」と対話するだけで、住む街(場所)選びから施工計画づくりまで実施することが可能という構想。

株式会社竹中工務店 取引支援装置、処理システム、及び取引支援プログラム(特許7909486)

 2026年8月21日発行。
 建設リユース材の取引性を高めるための仕組みの発明。建材のリユースを仕組み化するマッチングサービス「Archi-Hub」に関する発明のようです。同社の社内ビジネスコンテストにて200提案の中から1位を獲得し、2023年よりリユース事業を推進。この事業のアイデアは、「TMIP Innovation Award 2024」で最優秀賞に選ばれたとのことです。ただし、まだ本格的には事業化していない感じです。

株式会社三菱総合研究所 情報処理装置及び情報処理方法(特許7905491)

 2026年8月14日発行。
 リスク指標のKRI(キー・リスク・インディケーター)を把握し、KRIの原因であるシグナルを含む対象組織におけるシナリオストーリーと組織内情報/組織外情報から、組織に対する経営インパクトに対する評価を取得する仕組みの発明。新規性喪失の例外の表示があり、AIエージェントを活用した「インテリジェンス基盤」に関する発明のようです。今後、このようにAIを経営に活用する発明がいろいろと出てくると予想されます。

コクヨ株式会社 画像処理装置、プログラム、及び情報端末(特許7911922)

 2026年8月27日発行。
 リアルで用いる赤シート(赤ペンの部分をシートの色に同化させて視認不可)の機能を、バーチャル上で実現するための課題に対する発明。視認不可としたい色付き画像中の色の範囲を広げても画像中の色情報の棄損を無くし、消し残しも生じにくくした、とのこと。コクヨの中高生向けの無料勉強アプリCarryCampusの暗記用のマーカーやシートの仕組みの発明と思われます。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

特集 フィジカルAI 工場革命 中国に負けない「知」の連結
 日経ビジネス 2026年9月28日・10月5日号より。AIに学習させるデータの量で各地にデータファクトリーが続々誕生。ヒト型ロボットが、続々と工場に配属され始めている、というような動向を紹介。

トヨタ、ロボット40万台を工場に 28年から従業員と協働
 日経電子版 2026年9月18日より。トヨタ自動車は40万台のロボットを工場に導入する。トヨタグループの老朽工場の建て替えや改装に合わせて投入する。ロボットの一つはトヨタが開発したヒト型で「エリー」と呼び、2本の指をもつ。重さは50キログラム。二足歩行ではなく、車輪で移動する。エリーは箱から部品をつかんで別の箱に入れたり、布を折り畳んだりするなど繊細な動きを覚える。自ら学習し、最適な作業法を見つけ出す、というニュース。トヨタも、ヒト型ロボットを本格的に導入する計画を発表しました。

アンドエスティに「会いに行く」 従業員4400人がインフルエンサー
 日経MJ 2026年9月4日-1面より。売上高が過去最高となったカギは、総フォロワー数1500万人を抱える社内インフルエンサー。アンドエスティHD全体では社内インフルエンサーを約4400人抱え、全従業員の約3割を占める、とのこと。店へ行けばインフルエンサーに会える、ということが大きいのでしょう。

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