成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許/実用新案(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2025年11月のものは719件(うち実用新案4件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。
伊藤忠商事株式会社 学用品リユースシステム、情報処理方法および情報処理プログラム(特許7764649)
2025年11月5日発行。
制服などのリユースでは、制服は学校毎に指定されており、学校に無関係な第三者が購入することは阻止したいといったニーズがある。そのため、特定の学校に関連付けられた認証情報を利用する仕組みの発明。新規性喪失の例外の表示があり、伊藤忠商事の「学校生活」のサービスの中のリユース学生服CtoCプラットフォーム学リレに関する発明のようです。やはり、制服マニアのような人達に簡単に制服を入手させてはよろしくない、という課題が大きいようです。
楽天グループ株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム(特許7777633)
2025年11月28日発行。
集計期間内にクーポンを使用したことによる恩恵をユーザに知らせるため、特典価値合計値を正解とした設問を生成する仕組みの発明。新規性喪失の例外の表示があり、楽天グループのサービス内で利用したクーポンによる通算割引金額を当てるゲームクーポネアに関する発明のようです。
PayPay株式会社 利用者端末装置、情報処理方法、およびアプリケーションプログラム(特許7770529)
2025年11月14日発行。
利用者端末装置に搭載されたカメラにより撮像された電子決済サービスのコード情報に基づいて、電子決済サービスを利用できる仕組みの発明。新規性喪失の例外の表示があり、決済前にPayPayアプリを開かずにスマートフォンに標準搭載のカメラアプリでPayPay加盟店のQRコードを読み取り、そのまま決済が可能にという機能に関する発明と思われます。
楽天証券株式会社 株取引システム、株取引方法、及びプログラム 株取引システム、株取引方法、及びプログラム(特許7768927)
2025年11月8日発行。
株数が単元株の整数倍ではなく、かつ、株数が単元株よりも多い場合に、単元株注文及び単元未満株注文が混在する混在注文を実行する仕組みに関する発明。株数にこだわらず金額を指定して売買することが可能な相対取引のかぶピタッに関する発明と思われます。
その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より
その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。
内向きファナックがオープン化のサプライズ NVIDIAとも協業、フィジカルAI巻き返し
日経ビジネス電子版(2025年12月18日)より。ファナックは、ロボットを制御するソフトウエア(ドライバー)をAI開発の標準言語であるPythonへの対応を表明。その上で、ドライバーをあらゆる開発者が見ることのできる「GitHub(ギットハブ)」上でオープンソースとして公開。これによって、世界中の研究者やスタートアップがファナックのロボットを動かすプログラムを開発できるようになる、というニュース。ファナックによるIoTプラットフォーム「フィールドシステム」との関係が気になります。
「脱・PoC止まり」 SMBCグループが示す「日本で考え、海外で実装する」AI戦略の勝算
ITmediaの記事(2025年12月19日)より。三井住友フィナンシャルグループは、シンガポールにAI実装の専門会社を設立。日本で戦略を考え、開発環境が成熟したシンガポールで実装する――という二層体制をととのえた。「日本企業にとって、海外拠点は単なる子会社ではなく、“新しい文化を生み出す実験場”であるべきだ」という考え方で推進していることは高く評価できます。
特集 MCP最前線 AIエージェント活用加速の鍵握る
日経コンピュータ 2025/12/11号の記事より。AIエージェントの実装のために、MCPの活用を始める企業が増えているという状況を解説する特集記事。日経コンピュータ
2026/1/8号には「アンソロピックがMCPを寄贈 オープンAIらとAI新団体を設立 AIエージェント技術の標準化狙う」という記事があり、AIエージェント実装のための標準になりそうな状況です。