成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許/実用新案(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2026年2月のものは638件(うち実用新案7件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。
住友不動産販売株式会社 不動産売買管理装置及び不動産売買管理方法(特許7814117)
2026年2月16日発行。
不動産に対する入札額が同一の買取業者が複数存在する場合には、買上限度額の情報に基づき、売主との交渉権を付与する、という発明。住友不動産販売のステップオークション(プロ買取一括紹介)に関する発明と思われます。そのWebページに「ビジネスモデル特許出願中」と書かれています。
積水ハウス株式会社 警備料金決定システム及び方法(特許7816601)
2026年2月18日発行。
住宅に備えられた窓又は外部扉の少なくとも一方の開閉状態又は施錠状態を検出するセンサの検出結果に基づいて、住宅の防犯レベルを決定して、その防犯レベルに基づいて住宅の警備に関する料金を決定、という発明。新規性喪失の例外の表示があり、積水ハウスの「PLATFORM
HOUSE touch」の駆けつけ防犯サービス「駆けつけホームセキュリティ」(在宅時の行動や家の状態から防犯に関する行動習慣を可視化し価格に反映)に関する発明と思われます。
ダイキン工業株式会社 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム(特許7820662)
2026年2月26日発行。
対象環境の環境データを取得し、感覚的な表現を含む自然言語に変換することで、環境言語を生成し、その環境言語から共起される画像を表現する文言または文章を含むプロンプトを生成し、生成したプロンプトに基づいて、複数の学習用データそれぞれを用いて予め追加学習した生成AIを選択し、付与した各重みに基づいて動作させ、その生成AIにより生成された対象環境の空気の状態を示す画像を表示する、という発明。大阪大学と共同開発した空気環境を可視化できる新しい技術未来の温度計(昨年の関西万博のレストラン「水空SUIKUU」で実装)に関する発明と思われます。「様々な環境情報を言語化し、その言語からアートを生成する2段階のAIプロセスにより実現」と書かれているため、この発明の仕組みを利用しているようです。
Pathfinder株式会社 レンタカー管理装置、システム、方法及びプログラム(特許7814076)
2026年2月16日発行。
車両のエリア間の偏在を効率的に解消するため、需給バランス指標に基づいて、出発地エリアと到着地エリアの組み合わせで定義されるルート毎のレンタカーの料金を調整するという発明。出発店舗・返却店舗が固定の片道専用レンタカーサービスカタレンに関する発明と思われます。オーストラリア等で回送用の車を利用したほぼ無料のレンタカーサービスは聞いたことがありましたが、国内でも似たような仕組みのレンタカーサービスがあったとは知りませんでした。
その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より
その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。
大学学部ごとに質を「三つ星」から4段階で評価へ…入学後の成長を重視、「要改善」なら助成金減額などペナルティーも
読売新聞オンライン 2026年3月16日の記事。この元ネタは、文部科学省の「教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキングクループ」の第9回の資料「「新たな評価」制度の在り方について(案)」と思われます。その詳細や私の感想は、ブログのほうに記載しましたので、ご関心ある方はご覧ください。
特集 トライアルの小売り変革 AI-Readyスーパーが挑む
日経コンピュータ 2026年3月19日号より。顔認証決済やレジカートを取り入れた小型店「トライアルGO」、購買データ分析システム「MD-Link」を中核とする基幹システム刷新、メーカーやIT企業を巻き込んだサプライチェーン改革など、ITを武器に店舗運営から流通・卸までを再設計しようとしている。見据えるのはAIが生活に浸透した社会、という内容。
LINEヤフーが仮想モールを有料化へ システム使用料と売上ロイヤリティ徴収、モールの質向上狙い
通販新聞 2026/3/12号より。Yahoo!ショッピングは、2013年に出店料を無料化して出店者・商品数を拡大させましたが、その方針を変更して、有料化により休眠店などを排除して出店者を絞り込み、モールとしての質の向上を図っていきたい考えのようです。また、今年から『LINE』との連携を本格的に始め、今後は『LINEヤフーショッピング』『ヤフーLINEコマース』として提案型売り場を提供する方針とのことです。なお、LINEとヤフーが広告配信サービスを一本化することも先月明らかになりました。