成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許で、特許公報発行日が2020年10月のものは403件(うち実用新案4件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(ダイレクトリンクを張る関係で前々月に発行された登録特許から選んでいます)。

PayPay株式会社  提供装置、提供方法及び提供プログラム(特許6775658)

 2020年10月28日発行。
 「提案店舗で所定の決済手段による決済を行った場合は、当該提案店舗と関連する利益を当該利用者に対して提供」という発明。ポイント還元に関する発明と思われます。

楽天株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム(特許6774543)

 2020年10月28日発行。
 新規性喪失の例外の表示があり、出願前に楽天市場のホームページ上で公開してしまった発明のようです。その日付からすると、「楽天イーグルス感謝祭」に関する発明と思われます。課題は、「対象期間中のユーザの達成状況に応じて特典の倍率が増えるようなキャンペーンであっても、ユーザの商品購入へのインセンティブを高めることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する」という発明。予想より早く優勝チームが決まってしまって、キャンペーンを始めなければならなくなったのでしょうか?

株式会社PSI  情報処理装置(特許6774073)

 2020年10月21日発行。
 PSI(旧: 購買戦略研究所)は共同購入などのサービスを提供している企業。この発明は、共同購入をブロックチェーンの仕組みを使って実現するもの。ただし、まだ実施はされていないでしょう。いろいろな分野にブロックチェーンの活用が検討されています。

フリー株式会社  債務不履行確率を算出する装置、方法及びそのためのプログラム(特許6771513)

 2020年10月21日発行
 過去M月分の現金残高の推移を用いて、融資先企業のN月後の予測現金残高を予測する試行を複数回繰り返し実行することによって、前記N月後の現金残高分布を算出、という発明。融資の可否や条件を判断するための情報を得る仕組みのようです。オファー型融資のサービスに使われている技術かもしれません。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

ヒット商品番付の横綱は東が「鬼滅の刃」、西は「オンラインツール」
 今年の日経MJヒット商品番付の発表がありました。全体のトレンドについては「暮らしのDX」と表しています。なお、SMBCコンサルティングのヒット商品番付の横綱は「オンライン生活」と「感染予防グッズ」。楽天市場のヒット番付の横綱は「応援消費」と「おうちで本格グルメ消費」。

Yahoo! DS.API
 Yahooは、11月5日、会員約8000万人のデータをAPI経由で利用できる新サービス「DS.API」の提供を始めました。企業は、BIツールから利用できるとのこと。日経クロステックの記事によると、「自社の製品の売り上げとYahoo! JAPANのおける検索数の推移の相関を見ることで、需要を分析する」というような利用ができるとのこと。これは、企業の情報分析にとって、とても便利だと思われます。

YouTube、あまりにも圧倒的な稼ぎ方のカラクリ ジャニーズも頼る「20億人経済圏」の全貌
 週刊東洋経済 2020年11月9日号で、「YouTubeの極意」が特集されています。YouTube広告の利点について、「視聴者が動画視聴に集中している状態で広告に接触するので、ほかの動画広告とは一線を画す」という効果が指摘されています。


 

 

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